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愛知県を巡る
豊かさを感じる街
取材先:JA豊橋
愛知県の南東部、渥美半島の根元に位置する人口約37万人の豊橋市は、「市政SDGs調査2020」(ブランド総合研究所)で満足度1位となるなど、たびたび「住みたい街」のランキングで上位に名前が挙がります。市の中心部は中世から江戸時代には吉田と呼ばれ、当地を治めた吉田藩は、東海道の宿場町や豊川水運の湊町として栄えました。産業や文化芸能も盛んとなり「吉田神社の手筒花火」や、経済産業大臣指定の伝統的工芸品である「豊橋筆」など、当地の人々が何百年と引き継ぐ歴史財産が各所に今も息づいています。
明治維新の際、愛媛県にあった同名の吉田藩との混同を避けるため、政府から藩名の変更を命じられ、豊川に架かる橋の名前から豊橋と改名しました。この豊川を水源の一つとする1968年に完成した豊川用水は、豊橋市だけではなく東三河平野や渥美半島を受益地域とする多目的用水路として地域の暮らしを支えています。
農業では豊川用水が通水する以前は、サツマイモや小麦などの水不足に強い農作物が主でしたが、用水の通水後は稲作はもちろん、水を多く使う露地キャベツ、トマトやスナップえんどうなどの施設園芸も増えました。その結果、現在の豊橋市は季節ごとに多種多様な農畜産物が実る豊かな場所になり、東三河地域においてバランスの取れた住み良い中核都市として成長を続けています。