全農
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生産者の声
あぐりてらす阿知須の
加工品
若崎 琴乃さん(19歳)
山口県山口市阿知須
株式会社
あぐりてらす阿知須 社員

生まれ育った丁度良い田舎で
「農業の無駄」を自分らしく
解決していきたいです

地元で見つけた魅力ある会社  農業高校を卒業して、生まれ育った阿知須地区にある「あぐりてらす阿知須」に就農して2年目になります。就職先を探す時、「せっかく農業を3年間学んだので、その知見を活かしたい」と思い、まずは地元の農業法人などをインターネットで検索しました。その時に色がとても綺麗なピクルスの商品写真を目にして、「近所にこんな会社があったんだ」と興味を持ち、学校の先生を通じて今の会社に工場見学をお願いしたんです。米や大根などほとんどの加工品は、自分達で原料を育てて加工して配達まで行っていると説明を受けました。高校では栽培学習がメインだったので、つくったその後を色々と勉強できると思い、就職を希望しました。

発見の連続だった農業高校  私の家は農家ではなく、高校の時に農業高校を選択したのも、身体を動かすのが好きでフィールドワークが多く資格も取れるという点に惹かれたからでした。農業に対する興味はそれほどなかったんですよ。知らないことだらけでスタートした分、毎日、色々なことを知れてとても面白かったんです。例えば、量販店で並んでいる野菜一つに、これだけの手間がかかるなんて最初はとても驚きました。特に見た目と形の美しさのために細かな調整を、常に意識するなどは発見でしたね。そんな高校生活だったので、学ぶ中で農業への思いを強くしたという感じです。

現在の農業に対する想い  現在、私が主に担当しているのは加工です。農作物は見た目が良くないものは、生産者も「売れないから」と直ぐに引きます。でも、味は普通なんです。美味しそうな見た目も大事ですが、それだけではないと思います。「その小さな傷を取り除けば、美味しく食べられるのに」と思うものが出荷されない様子を見る機会は多々ありますね。なので、生活者の方にはあまり厳しくし過ぎず、もう少し買ってあげてほしいなと思いますね。

 今年から会社では新たに梨のドライチップスの加工も始めました。元々は山口市内の女性加工グループが加工していたのですが、メンバーの高齢化などを理由に継続が難しくなったので、機材一式を譲り受けたんです。果物こそ出荷されない「訳あり」がたくさんあるので、また一つ自分の勉強になるなと感じています。「無駄をなくす」とか「もったいない」という観点から、農業の課題を自分なりに考えていきたいと思っています。


あぐりてらす阿知須の加工品

 「たねからはじまるものがたり」をテーマに、お菓子や寒漬の原材料となる農産物は、種まきから自社で行っています。寒漬は山口市の阿知須地区と宇部市の一部に古くから伝わる大根の漬物。厳冬期に大根をやぐらに吊るす様子は「故郷の風景」とスタッフは語ります。山口県の野菜や果物を一年中楽しめるよう開発された「山口きららピクルス」は、2020年に山口県特産品振興奨励賞を受賞しています。