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山口県を巡る
山も海も街も、農も工も
色々揃う丁度良い故郷
取材先:JA山口県宇部統括本部
山口県の南西部に位置する宇部市、山陽小野田市、山口市阿知須。波音の静かな瀬戸内海に面する当地は、古くから海上交通における九州と畿内をつなぐ中継点として重きをなしました。海に面した干拓地から中国山地の丘陵地までの起伏に富んだ農業適地を有しており、中世には西国屈指の大大名であった大内氏や毛利氏の経済を支えました。また、江戸時代以降には、沿岸部で開作と呼ばれる干拓事業や、常盤湖の築造、灌漑用水の整備などの大規模なプロジェクトが食料増産を目的に実行され、耕作地が拡大した歴史を有します。
明治時代以降に炭鉱が開かれると当地の様相は大きく変化。人口の急速な拡大と工業化が進みました。その一方で、戦後の食糧増産時代にはさらなる干拓事業による農地拡大が実施されるなど、国の復興や発展にさまざまな角度で貢献しています。
現在の農業は、水稲を軸にした複合経営が主流で、適地適作でいろいろな野菜や果物、お茶などが四季折々に収穫されます。消費地と一体となった地域性から、小さな農家が活躍する直売所や朝市が盛んで、地域の食文化の継承や地産地消を支えています。