全農
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生産者の声
九条ねぎ
古里 治彦さん(54歳)
京都府八幡市
九条ねぎ、ホワイトコーン、
パプリカ、他野菜 生産者

京野菜というブランドに頼らず
中身で勝負し、価値を上げる努力を
もっともっと頑張っていきます

グローバルGAPへの取り組み  JA京都やましろの「ねぎ出荷組合 京・はちまん」は2024年に、グローバルGAP(農業生産工程管理)のバージョン6における団体認証を、全国で初めて取得しました。グローバルGAPは世界基準の農業認証です。食品安全や労働環境、環境保全に配慮した持続可能な生産活動を実践するものに与えられます。
 グローバルGAPを求める販売先は、まだそう多くありませんが今後は増えてくると思います。例えば我々の出荷組合の得意先の一つである大手コンビニは、2030年までに加工原料の50%以上を認証商品にする目標を立てています。

農業の働く環境を考える  グローバルGAPの取得には、労働環境の項目もクリアしなければなりません。私は十数人の従業員が働く農業法人を経営しており、グローバルGAP取得に取り組む前から、働く環境の改善には力を入れていました。全国的に人材確保が大きな課題となっている今、働き手が安心して活躍できる環境づくりは必須です。他産業と比較すると、農業は働き方が前時代的な印象もあるのではないでしょうか。昔は、働き手の健康状態を考えることなく、作業をこなしてくれればよいという農園の話も聞きました。それでは今はいけません。サービス残業があってはいけませんし、頑張った人には賃金で応えてあげないとと思っています。

一人ではなく仲間と歩む  今は農業も機械化が進んでおり、スコップや鍬などを用いた身体を酷使する重労働は減っています。農家は1日中、誰とも話さずに作物と向き合っているというイメージがある人もいるかもしれませんが、うちでは「辛い仕事こそみんなでやろう」という方針です。従業員の働く意欲を高める環境をつくらないと、せっかく就農しても人は辞めていきますからね。
 30年間、農業をやってきた僕の一つの結論は「所詮一人は一人」です。わが社にしても出荷組合のメンバーにしても、みんなでタッグを組まないと安定した生産や出荷はできません。これからも、一人でも多くの同じ志を持った仲間と一緒に、少しずつ規模を拡大しながら進んでいきたいと考えています。


九条ねぎ

 青ねぎの一種で、京都府から「京の伝統野菜」に指定されています。京野菜の中でも最も古い1300年以上もの栽培の歴史を有します。香りと甘さが凝縮された味わいの深さが特徴です。毎日、普通に色々な料理に用いていると語る生産者の古里さん。「冬は鍋に欠かせない存在で、炒め物にも良いし、薬味としても最高です。日々、当たり前に使っているのでお勧めの食べ方を聞かれても直ぐに思いつきませんね」と笑います。

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