生産者の声 雄町米
堀内由希子さん(44歳)
岡山県赤磐市
酒米、米、キャベツ生産者
女性だって気合と根性で
地域を守る農家になれる
元々は農業とはまったく関係ない家に育ち、会社員などをやっていたのですが、縁あって当地に来て、10年前から酒米づくりを始めました。未経験から一人で新規就農したわけですが、農業は男性社会という側面が強いですから、行政などの新規就農担当者からは心配も込みで、初めは中々厳しいことを言われましたよ(笑)。とりあえず「頑張ります」しか言えない中で、やるしかないなと気持ちは高まりました。もう、意地ですよね(笑)。自分が辞めれば当地の田んぼがどんどん空いてくるので、誰かが米を作り続けないと荒れて山に戻ってしまいます。もちろん、体格的に男性並みにできないこともたくさんありますが、同じようにできないことは工夫すれば良いんです。10年続けた結果、体力も筋力もついて握力ならその辺の男性よりあると思います。
現在は酒米を8ha(1ha=10,000m2)、お米を13ha、キャベツも80a(1a=100m2)手掛けています。法人化やグローバルギャップ取得を行い、雇用している人の労働環境を整えるように気をつけています。農業は天候次第の仕事ですが、変えられる部分は変えていき、働きやすい職場を心掛けていかないと人も増えないでしょう。
女性でもやろうと思えば、気合と根性で色んなことにチャレンジできるしチャンスも広がると思います。だから、もし農業に挑戦してみたい女性がいるなら、頑張ってやってみて欲しいですね。
雄町米
江戸時代に現在の岡山市中区雄町の農家が発見した酒造好適米。山田錦や五百万石などのルーツといわれます。茨城県(結城酒造)の女性杜氏が「女性が育て醸す米と酒」をテーマに造った日本酒「結ゆい(あかいわさんおまち)」は堀内さんの雄町米を全量使用しています(写真上)。
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