生産者の声 岡山のピオーネ
藤井功雄さん(67歳)
岡山県高梁市
ぶどう、米、シャクヤク生産者
全国で期待される逸品を
みんなで協力して守ります
岡山県のピオーネ栽培は、昭和40年代から始まっています。当時、たばこの減反政策が進み、代替品は何が良いかと色々と試す中でピオーネが候補に挙がりました。先人達が換金作物としての可能性を示したのを見て、参入者が増えていったんです。約50年の歴史を刻んできましたが、生産者の高齢化は十数年前から目立ってきました。そんな中、2013年に地区ごとにあった部会を備北(岡山県北西部)で一つに統合。選果基準を統一するなど、部会員600名が力を合わせて同じ方向に進めるよう、スケールメリットを生かしたブランド力の強化に舵を切りました。この取り組みの成果は農業関係者の間で高く評価され「第47回日本農業賞集団組織部」で大賞を受賞しています。近年、山梨県などの他のぶどう産地が巨峰やピオーネなどの黒系からシャインマスカットなどに切り替えるところが多く、「岡山県の備北地域は今のピオーネの数量を確保してほしい」と市場からは期待されています。
2020年4月に岡山市の一部を除く岡山県のほとんどが「JA晴れの国岡山」として一つになりました。今までは備北地域の黒系ぶどうとして市場に売り込んでいましたが、今後は県全体としてさらなるスケールメリットを生かしたアイデアが出てくるでしょう。ぶどうだけではなく、桃やトマト、米なども合わせて互いに付加価値を高め、大きな枠組みを最大限に利用した岡山県農業のボトムアップの実現を、新たな合併JAに期待しているところです。
岡山のピオーネ
備北のピオーネは形が良く、粒も房も大きいのが魅力の一つです。「『こんな綺麗なぶどうがこんな美味しいんだ!』という感動を与えるのが備北のぶどうだと僕は思っています」(藤井さん)。
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